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管理栄養士

保育園でのアレルギー対応について!どんな対応をしているの?

「アレルギー」という言葉はほとんどの方が一度は聞いたことがあると思います。
アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、気管支喘息などアレルギー疾患は様々です。
その中でも保育園で僕たち栄養士が気をつけなければいけないのが食物アレルギーです。
アレルギー反応を引き起こす物質(アレルゲン)は色々ありますが、特に多いのが、卵、乳、小麦などが挙げられます。

アレルゲンとなる食べ物を摂取し、引き起こされる症状も個人差がありますが、ひどい場合はアナフィラキシーを引き起こし、死に至る場合もあります。

保育園では、個別にアレルゲンとなる食べ物を除去してアレルギー対応を行っています。今回は、保育園でのアレルギー対応についてお話ししていきます。
対応は保育園によって違いますので、参考にしていただければと思います。

保育園で10年以上勤務した経験などを活かし、今現在保育園で働いている方、これから保育園で働きたいと考えている方に役立つ情報を提供できればと考えています。
こちらもぜひご覧ください。

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具体的に保育園でのアレルギー対応について、食材ごとにお話ししていきたいと思います。

卵はいくつかに分けて除去しています。

園によっては完全に除去する場合もありますが、僕の園では食べても良いと医者が判断した場合は提供しています。

ドレッシングに含まれている、クッキーなどお菓子に含まれている、練り製品やハンバーグなどのつなぎに使用されているなど様々です。

マヨネーズ、ドレッシングなど
ゆで卵、炒り卵、かき玉など
クッキー、プリン、フレンチトーストなど
ハンバーグ、お好み焼き、練り製品など

マヨネーズは卵不使用のマヨネーズを使用します。僕の園で使用している卵不使用のマヨネーズはキューピーの物なのですが、味は卵を使用しているマヨネーズとほとんど変わらないのでとても使いやすいですよ。

ドレッシングは卵を使用していない、醤油系のドレッシングで対応しています。
こちらもキューピーのごま醤油ドレッシング、和風ドレッシング、青じそドレッシングなどを使用しています。

ゆで卵はつぶしてロールパンにはさんでおやつで提供することがあるのですが、ジャムサンドなど卵を使用せずに提供しています。

クッキー、プリン、フレンチトーストの場合、クッキーは食べることができるが、プリンは食べれないなど細かい対応は行っておらず、クッキーもプリンもフレンチトーストも全て食べることができないと提供していません。

その場合、クッキーは卵を使用せずに作ったり、フレンチトーストは牛乳と砂糖の液につけて焼いたりと、卵を使わずに作っています。

細かく分類すればするほど、給食室の中でも複雑になってきますし、保育士さんも混乱してしまいます。
一番は、アレルゲンとなる食物を提供しないことが大切なので、絶対にミスが起こらないように分類していかなければなりません。

乳も卵同様、いくつかに分けて除去しています。

牛乳
乳製品、乳飲料
クリームシチュー、グラタンなど
フレンチトースト、蒸しパンなど
調味料など

本当はもう少し細かく分類しているのですが、大体こんな感じです。

牛乳は朝と3時のおやつで提供しているので、飲めない子は豆乳を提供しています。
豆乳も今ではバナナ味の豆乳や、いちご味、バニラ味など飲みやすい豆乳が多いですよ。

乳製品、乳飲料は、ヨーグルトや、チーズ、バター、フルーツ牛乳などがあるので、ヨーグルトの代わりにゼリー、チーズやバターは除去して提供しています。

代替がきく場合は代替食材を提供するのですが、代替ができない場合は除去して提供します。

例えば、コーンチーズトーストの場合、チーズを使用せずコーンのみで提供しています。
クリームシチューは、豆乳とコンソメで味付けして提供したり、フレンチトーストは、豆乳と砂糖で液を作って提供しています。

乳は結構色々な商品に入っているのでしっかり原材料を確認する必要があります
一人で確認するのではなく、二人以上で確認するなど園でルールを作るのもミスを起こさない対策だと思います。

小麦

小麦って意外と色々なものに使用されていてるんです。
カレールーなどの調味料、パン、お菓子類にはほとんど小麦が使用されています。
小麦完全除去の場合、ほとんどの物が食べれなくなってしまいます。

パンの場合は、小麦不使用のパン、麺の代わりに春雨を使用しています。おやつで蒸しパンを作る時は、ホットケーキMIXや小麦粉の代わりに上新粉を使用して蒸しパンを作ります。
上新粉だけでは膨らまないので、ベーキングパウダーを使用して上新粉の蒸しパンを作っています。

カレールーやハヤシルーなどは、小麦不使用のルーを使用し対応しています。

醤油にも小麦が含まれているのですが、醤油に含まれる小麦は、製造工程で小麦に含まれるタンパク質が分解されるので、小麦アレルギーがある場合でも基本的には使用できます。
なので、僕の園では小麦アレルギーで醤油は除去していません。

その他

上記以外にも、魚、大豆、ナッツ類、果物など、アレルゲンとなるものは様々です。

長芋でアレルギー症状が出たりも過去にありました。魚が食べれない場合は、代わりに豚肉や鶏肉を提供したり、個別に対応しています。

対応は自己判断ではなく、必ず医師の指示をもとに行います。これぐらいなら大丈夫という考えが大きな事故に繋がってしまいます。

誤食、誤飲など事故を起こさないために全職員がアレルギー児のクラス、アレルゲン等を把握し、確認作業を怠らずに対応しています。

僕の園では間違いが起こらないように、アレルギーがある園児は食器の色を変えて提供しています。
除去食がある日、ない日に関わらず、常に色付きの食器を使用し、机もアレルギー児専用の机を使用して給食、おやつを食べるようにしています。
アレルギー児の給食、おやつは給食室で盛り付けを行い、2人以上で必ず確認し、保育士とも対面で確認し合ってからクラスへ配膳するというルールを作っています。

このように、給食室だけでなく、園全体で共通理解をする事がとても大切になってきます。
パートだからとか、自分のクラスにはアレルギーがある園児はいないから大丈夫といった甘い考えがミスに繋がるので、保育園で働いている以上は「どのクラスに」、「どんなアレルギー対応をしなければいけないのか」は理解しておく必要がありますね。

一人一人が意識し、子供たちが安心、安全に給食を食べることができる環境を作っていくことが大切ですよね。

YouTubeでも保育園の給食やおやつ、離乳食など様々な動画を紹介しています。ぜひご覧ください。

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