これから保育園の栄養士を目指す方も多いと思います。
保育園の栄養士ってどんな仕事をするのか、保育園の厨房ってどんなところなのか?分からないことだらけですよね。
今回は、保育園の栄養士に必要な知識やスキルをお伝えしていこうと思います。
ちなみに僕は全く知識なく、子供が好きだから!という理由だけで保育園に就職しましたよ。
何も知らないよりある程度必要なやスキルを身につけてから働く方がいいですよね。
そんな僕でもこうして今でも保育園栄養士として働くことができているので、みなさん安心してくださいね。
僕のプロフィールはこちらをご覧ください。
栄養士の学校では現場で大切な知識やスキルなどそこまで学ぶことができないんですよね。
もちろん実習などありますが、長くて2週間です。
2週間で完璧に現場で必要なスキルを身につけることは無理ですよね。
それに、現場といっても必ずしも保育園で実習できるとは限りません。
僕は実習先にたまたま保育園が併設されていたので保育園の雰囲気を感じることができましたが、みんながみんなそういう体験をできるわけではありません。
結局は、現場に入ってから色々覚えていくしかないんですよね。
入ってから大変な思いをするなら、入社前に少しでも知識、スキルを身につけておいた方が自分自身にプラスになると思いますよ。
これから話すことを知っておくだけでもかなりプラスになるのでぜひ最後まで読んでくださいね。
YouTubeでは保育園の給食やおやつ、離乳食などの動画をたくさん紹介しています。
こちらもぜひご覧ください。
最低限の調理ができるか
食材を切る
野菜などを切る作業はどこの保育園でもあると思います。
ピーラーを使って皮を剥く現場もあれば、包丁で剥く現場もあると思います。
どちらでも対応できるようにはしておいた方がいいと思います。
そして、切る作業ですが、保育園でよく使う野菜をあげてみますね。
人参・大根・玉ねぎ・じゃが芋・さつま芋
かぼちゃ・ほうれん草・小松菜
上記以外にも色々使うと思いますがよく使うのはこれぐらいかなと思います。
切り方も、
短冊切り、イチョウ切り、角切り、乱切り、千切りなどが多くなってくると思います。
人参を3cmぐらいの長さで短冊に切って!と言われて切り方が分からないってならないように基本の切り方はマスターしておいた方がいいかもしれませんね。
また、料理によっても切り方が変わってくるのでそこも覚えておくといいですよ。
例えば、カレーに入れる人参は乱切りや角切りですが、スープや味噌汁に入れる人参は短冊切りやイチョウ切り、サラダに入れる人参は千切りなど、人参だけでも作る料理によって切り方が様々です。
園によって切り方も違うと思いますが、最低限切り方は覚えておいた方がいいですし、包丁を扱えるようになっておいた方がいいですよ。
僕が初めて働いた保育園では里芋の皮を包丁で剥いていました。
里芋ってあまり家で使うことがないと思いますし、皮を剥く機会もないと思うので分かりにくいかもしれませんが、小さくてめちゃくちゃ皮を剥くのが大変なんですよ。
ある程度包丁を使えないとこの皮剥き作業は難しいですよ。
毎日家で1回は包丁を持って何かを切る、剥くという練習をしておけば上達しますよ。
僕は切り物などかなり苦手でしたが、家で練習して上達しました。
毎日の反復練習がとても大切なので頑張りましょうね。
炒める・煮る
炒めたり、焼いたりも保育園の厨房では必ずといってあると思います。
炒めたりする作業は家で料理をする方なら問題はないと思いますが、注意してほしい点が、火力が違います。
施設にもよるとは思いますが、大量調理の現場ではやはり調理器具も大型な物が多いです。
コンロも家庭とは違って大型で火力が全然違います。
油を引いて少し目を離して肉を入れると、バチバチ油がはねたりもあり得るので気をつけてくださいね。
コンロで調理する場合もあれば、回転釜という大きな釜を使用して調理する場合もあります。
見たこともない使ったこともない大きな釜で調理なんて難しいと思いますが、家のコンロで使用する鍋やフライパンとやることは同じなので大丈夫です。
火加減さえ気をつければ焦げることもないので落ち着いて調理してくださいね。
焼く
あとは、オーブンですね。
スチームコンベクションオーブンを使っている施設も多くなってきていると思います。
よく、「スチコン」って呼んでいるんですけど、スチコンで何ができるのかは知っておいた方がいいですね。
何ができるのかを簡単にまとめてみました。
スチームコンベクションオーブン
スチームモード
蒸気を使って野菜を茹でずに柔らかくしたり、食材を蒸すことができます。
プリン、茶碗蒸し、蒸しパンなど
僕の園では、もちつきの時のもち米をスチームで柔らかくしていましたよ。
スチコンで作るプリンはお店で売っているようなプリンができますし、びっくりしますよ!!
スチコンで作るなめらか美味しいプリンはYouTubeでも紹介していますのでご覧ください。
ホットエアーモード
焼くことをメインとしたモードです。
クッキー、パイ菓子など
保育園で作る手作りクッキーもとても人気です。
中身を変えれば色々なクッキーが作れますし、スチコンで一気にたくさん焼けるのでとても便利です。
コンビモード
スチームモードとホットエアーモードが合わさったモードです。
一番使うモードかもしれません。
焼き魚、ケーキ類、トースト系
焼き魚はコンビモードで焼くことをお勧めします。ホットエアーモードで焼くより、コンビモードで焼いた方がしっとり仕上がります。
蒸気の量も変えることができるので、料理によって蒸気量を増やしたり減らしたりできますよ。
コンビモードで焼き上げるトーストはふっくら、柔らかでとても美味しく焼き上がります。
耳まで柔らかく、子供達でも食べやすいですよ。
スチコンには、スチームモード、ホットエアーモード、コンビモードがあるということを理解し、それぞれのモードでどんな調理ができるかを知っていれば問題ないと思いますよ。
味付けも大事です。
保育園は基本的に薄味なので、調味料の入れ過ぎには注意しましょう。
調味料を入れるタイミングなども気をつけないと、食材に火が入る前に焦げ付いてしまったりなども起こりうるので注意してくださいね。
味付けに関しては園それぞれで決まった量や味があると思うのでなるべく早く園の味付けに慣れることが大事ですね。
味付けの時に必ず必要になってくるのが味見です。
味見は、味の薄い物からしていきましょう。
例えば、
ドライカレーと野菜スープを作るとします。
ドライカレーの味見を先にしてしまうと、カレー味の方が濃いのでスープの味見をした時に味が分からなくなります。
複数で調理している厨房なら問題ないですが、小規模保育園や、土曜日などは一人で調理する園が多いと思います。
一人の場合は、味見も自分しかできる人がいないので、味の薄い物から味見するようにしましょう。
ご飯を炊けるか
ご飯なんて誰でも炊けます!!って思いますよね。
1合炊くや2合炊くなどは誰でもできますが、子供が○人、先生が○人いるから人数分のご飯を炊いてほしいと言われた時に計算できますか?
保育園ではそういった計算をする場面も出てくるかもしれません。
その時に、分かりませんと答えるより、計算できた方が絶対いいですよね。
なので、これから説明する計算方法は覚えておいてくださいね。
【白米に水を加えて炊き上がりはどれぐらいの量になるか?】
【米1の重さは?】
素早く計算できるように最低限のことは覚えておいた方がいいですね。
米1合・・・約150g
米1升・・・10合・・・1.5kg
米1合の炊き上がり・・・約330g
米1合は150gで、約2.2倍の重さになります。
なので、150×2.2=330gですね。
例えば、先生のご飯が4人分足りないから炊飯器で炊いてください!と言われた場合どうしますか?そんなことが保育園ではあり得るんですよ。
ちなみに先生1人分のご飯の量は約150gとすると、、、
150g×4人分で600gのご飯が必要です。
白米からご飯は2.2倍でしたよね。
600g÷2.2=270g 1合150gなので270g÷150g=1.8
ということは、2合炊けば先生4人分のご飯を用意できる計算になるんです。
急には難しいですよね。
でもこれは頭に入れておいた方がいいと思いますよ。
絶対に役立ちますよ!
そして、ご飯を炊く時は必ず米を水につけておきましょう。
目安としては、
夏・・・20〜30分
冬・・・60分〜90分
なのですが、60分も水につける時間がないという園も多いと思います。
できる限りで大丈夫なので上記の時間を目安に浸漬させてから炊くことをおすすめします。
◎米を洗ってすぐに炊くとどうなるのか?
米を洗ってすぐに炊くと、芯が残ったご飯が炊き上がる可能性があります。
しっかり吸水させることにより、米の中心まで熱が通りやすくなり、ふっくら美味しいご飯が炊き上がります。
米を水につけておくって結構大事なんですよね。
栄養価計算
保育園では園児の栄養管理も行います。
園にもよると思いますが、園児の身長、体重をもとに摂取カロリーを計算し、、そこから献立をたてていきます。
計算が苦手な方は多いんじゃないでしょうか?
僕も苦手です。
でもね、安心してください。
とにかく初めは調理ができたら問題なしです!
まずは調理です。調理ができないのに献立作成などさせるのはまずあり得ないと思います。
なので、調理ができたら大丈夫。
野菜が切れない、遅い、調理ができない、薄口醤油と濃口醤油ってなに??はダメですよ。
最低限のことはできるようになっておかなければいけません。
少しずつで大丈夫なので、家で野菜を切る練習や料理をしておけば保育園で働く場合に有利になると思いますよ。
とは言っても、栄養価計算は栄養士ならいずれはしないといけません。
僕が入社した保育園は、全て電卓を使い計算していました。
でも今はほとんどの園で献立ソフトを導入していると思うので計算することはほとんどないと思います。
まとめ
いかかでしたか?
保育園栄養士として働くために必要なスキル、知識についてお話ししていきましたが、今回紹介したこと以外にもたくさん仕事はあります。
初めから全て完璧になんて無理なので今回お話しした事を意識すれば大丈夫です。
後は、働きながら様々な事を吸収していくことが大切です。
保育園栄養士に限らず、どの仕事でも言えることは、努力することが自分の成長への一番の近道です。
努力すれば必ず報われます!
初めは大変なこともあると思いますが、みなさん頑張りましょうね。
保育園で作っている給食、おやつなどをYouTubeでも紹介しています。
スチコンを使った給食や、大量の野菜を簡単に切ってしまうスライサーなど、調理器具なども紹介しているのでぜひご覧ください。
僕は保育園で勤務しながら保育士の資格も取得しました。
自分のスキルアップのために資格の勉強に取り組むのもいいと思います。
保育園では子供達のために食育活動もあるので、食育栄養アドバイザーの資格もおすすめです。
全てオンラインで完結するので家にいる空いた時間で講座を受けることができるのもいいですね。
他にも食生活アドバイザーや調理師など資格はたくさんあるので、自分に合った資格を見つけてスキルアップするのもとてもいいと思います。
様々な知識を身につけておくのは大切ですよね。
保育士資格は独学でも取得できるので、チャレンジしてみてもいいと思いますよ。
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